ジャニーズ事務所所属の5人組ユニット「A.B.C―Z(ズィー)」が6日、東京・代々木第一体育館で初のアリーナライブを開催した。昼、夜合わせて2万6000人のファンの前で来年2月、東京・有楽町の日生劇場で“初座長公演”となる「ABC座 日生(スター)公演」を行うことを発表。デビュー以来、地道に培ってきた実力を発揮することを誓った。
今回が5人にとって、1万人クラスの大規模会場で行う初の単独コンサート。ファンには、さらに“ビッグサプライズ”が待っていた。「来年2月、日生劇場で僕たちが主演して、舞台ショーをやります!!」。河合郁人(24)の発表に、会場からは悲鳴に近い歓声が上がった。
昨年、そして今年5月に東京・有楽町のシアタークリエでライブ「みんなクリエに来てクリエ!」を開催したり、9月には同じ日生劇場で関西ジャニーズと「少年たち~格子無き牢獄」に出演したが“座長”として舞台を務めるのは初めて。それには、ジャニー喜多川社長(80)の5人への“愛”があった。
「アクロバットやダンス、歌と彼らは何でもできるので、これまでは(事務所の)他の子たちのステージやコンサートのバックで頑張っていた。でも、いつまでも便利屋じゃなく、自分たちのステージをやらせてあげたい、と思った」。舞台のことはメンバーには5日に伝えられたが、全員、大喜びだったという。
タイトルにもジャニー氏の思いが詰まっている。「劇場の『日生』を縦書きして一文字で読むと『星』になる。彼らには『スター』になってもらいたいですから」。内容については、これから練っていくことになるが、ジャニー氏は「芝居の要素はもちろん、彼らが持つ笑いの部分も入れていくことができれば…」と話した。
河合は「この5人なら、どこに行っても自分たちの体を使ってパフォーマンスを見せることができる、という自信がある。コンサート会場ではできないようなことをやりたい、と思っています。2月は僕たちが日生劇場で革命を起こします」。来年1月、帝国劇場で「滝沢革命」を上演する先輩・滝沢秀明(29)を意識したかのような宣言に、会場のボルテージは最高潮に達した。
◆A.B.C―Z メンバーは河合郁人(かわい・ふみと、24)、五関晃一(ごせき・こういち、26)、塚田僚一(つかだ・りょういち、24)、戸塚祥太(とつか・しょうた、24)、橋本良亮(はしもと・りょうすけ、18)の5人。2001年から橋本以外の4人が「A.B.C.」として活動をスタート。08年8月に橋本が加入、現在のユニット名となる。